

ステンレスのお話
■鉄が支える私たちの文化
■鉄の弱点
■ステンレスの登場
■ステンレスの語源
■ステンレスとは
■ステンレスはなぜさびない
■ステンレスもさびる?
■ステンレスの特長
■かじり(焼き付き)
■環境にやさしい金属
■ステンレスの美しさ
■鉄が支える私たちの文化
日本では弥生時代の古墳に既に鉄器が見られ、その歴史は古いようです。
しかし、長い間にわたり、固体か半溶融の状態の鉄しか知らず、
加熱と鎚打ちの繰り返しで農工の道具を作り、生活を豊かにしてきました。
また、武器としても使われてきました。
やがて完全に溶融状態にした鉄が大量に作られるようになると
様々な物が作られるようになりました。
現在でも、自動車を初めとした機械や建築あるいは生活用品など、
私たちの生活にはなくてはならないものです。
■鉄の弱点
鉄は強くて頑丈な材料です。また、溶融状態にすると加工も容易です。
でも、唯一弱点をもっていました。
それがサビ(錆)です。鉄は、さびるともろく弱くなります。
そのため、サビを防ぐためにペンキで塗装したり、
鍍金(めっき/他の金属の薄い皮膜を作ること)して工夫をしてきました。
■ステンレスの登場
1820年代に入ると鉄に各種の金属を混ぜる合金の研究が始められましたが、
1910年代に入ってようやくクロム合金が発明され実用化されました。
発明されてようやく100年というまだ歴史の浅い金属です。
しかも日本でキッチンなど一般にステンレスが普及し始めたのは1960年代からと言われています。
■ステンレスの語源
ステンレスは英語でStainless Steel(さびない鋼)です。
一般の鋼に比べると優れた耐食性を持っていますが、
特定の環境や使用条件の中ではさびることがあります。(後述)
ステンレスは業界では一般的にSUSと呼ばれていますが、
これは JIS規格のSteel Use Stainless (スティール・ユーズ・ステンレス)の頭文字です。
■ステンレスとは
ステンレスは鉄とクロムの合金です。
さらにニッケル・モリブデン・銅などを加え、耐食性・耐熱性などの性質を向上させたものです。
クロムを加えたクロム鋼やクロムとニッケルを加えたクロム・ニッケル鋼などがあります。
このクロム・ニッケル系ステンレス鋼は磁石につかないとされています。
■なぜさびない
サビとは金属が酸素などと化合した化合物のことです。
では、鉄にクロムを混ぜるとさびにくくなるのでしょうか。
それはクロムが酸素と結合して表面に薄い保護皮膜 (不動態皮膜)を作り、
この皮膜がサビの進行を防ぐからだと言われています。
この膜は 100万分の 3mmくらいの薄いものですが、
大変強く、たとえこわれても、まわりに酸素があればすぐに自動的に再生してさびを防ぎます。
当社で主に使用しているのはSUS304です。
これは18%のクロムの他に、8%のニッケルが含まれています。こ
のためサビには非常に強くできています。
これに比べてクロムの割合が同じ18%でも、
ニッケルの入っていないSUS430は使用状況によっては多少サビが発生する場合があります。
■ステンレスもさびる?
ステンレスも特殊な環境の元ではサビが発生することがあります。
全面腐食や、孔食や隙間腐食といった部分腐食があります。
一般家庭でもステンレス製品を普通に使用していればまずさびることはありません。
でも、サビのできた鉄製の包丁を密着させておくと、もらいサビができたりします。
また、焼けこげなどもサビの原因になることがあります。
使用後はこまめに洗うことが大切です。
■ステンレスの特長
普通の鉄は、さびやすいというだけでなく、
極端に高い温度や低い温度には、あまり強くないという弱点もあります。
しかし、ステンレスは丈夫で、1,000℃の熱さにも耐えられます。
だから、ストーブの燃料筒や、自動車のマフラーなどに使われているのです。
また、低い温度にも強いため、−196℃にもなる液体窒素のタンクに使われています。
さらに、汚れが落ちやすく、手入れが簡単なのも大きな特長です。
私たちの身の回りにも、システムキッチンや鍋、食器類など多く使われています。
■かじり(焼き付き)
ステンレスは熱伝導率が低くて熱膨張率が高いため、かじりが起きることがあります。
これは、ネジを電動工具などで締め付けると
摩擦熱でネジ部が膨張して雄ネジと雌ネジが密着して動かなくなる現象です。
もっともこれはコーティング剤を使用して摩擦を小さくすれば防ぐことができます。
■環境にやさしい金属
ステンレス製品は、寿命がきても廃棄物にならず、
解体することでほとんどが高品質のまま回収され再利用されています。
つまり100%再生可能な金属なのです。
現在でも生産されたステンレスの80%がリサイクルされていると言われています。
このように、さびない特長を生かしリサイクルを促進できるので地球にやさしい金属と言えます。
今、様々な環境問題が叫ばれ、次代に負の財産を残さない工夫がされつつあります。
そんな中で、ステンレスはこれからますます活用されることが期待されます。
■ステンレスの美しさ
ステンレスの魅力は強度や防食性(さびない)だけではありません。
そのシャープな美しさから建材としての魅力も大きく、
現代の建築には欠かすことのできないものとなっています。
今井鉄工ではそのシャープな美しさを生かしたオリジナルデザインのステンレスフェンスを提案します。